「インサイトは夏が大変でしょう?」ってよく言われます。
「何で?」と聞くと、 「インサイトって、夏にエアコン止まるんでしょ(笑)」
発売当時、いろんな車雑誌で、アイドリングストップでエアコンが止まるというのが、大変なことのように何度も書かれたみたいです。
インサイトを試乗した人も、ブログなどで同じようなことを書いている人がいて、「インサイトは、夏、エアコンがきかない車」になってしまったようです。
よく考えてほしいのですが、今どき、夏の暑い日にエアコンが効かない車がありますか?
インサイトには、ECONボタンというのがあって、それをオンにすると自動でエコ運転をサポートしてくれます。
エコ運転のサポートでは、アクセルをちょっと踏み込みすぎてしまったりすると燃料消費が激しくなるので自動でマイルドな加速にしたり、信号などで停止した時はアイドリングストップの頻度も増えます。
アイドリングストップが頻繁に起こると、コンプレッサーが回らず冷却されないので、その間エアコンが効きません。よって夏暑いってことになるんでしょう。
エアコンがONになったままであれば、アイドリングストップでも送風はされますので暫くは冷たい風が出ます。走行中はエアコンが効いているので、信号などで少し停まったからといって急に室内が暑くなることは余りありません。
アイドリングストップでは、余計な排気ガスを減らすことができるという利点を忘れてないですか?と思ったりもします。
ECONボタンをオンにするかオフにするかは運転する人の選択であって、ECONボタンをオフにすれば、アイドリングストップの頻度も少なくなります。当然、エアコンも普通に効きます。
アイドリングストップ中でも、車内温度が上がれば、エンジンが自動的に始動してエアコンから冷たい風がでてきます。
暑いと思えば温度を下げればいいだけで、そうすれば普通にエアコンは稼働します。
エコモードになっていることを考慮して、他の車の設定温度に慣れてしまっているときは、それより少し下げた温度設定にする必要があるかもしれません。この辺りも誤解の原因かもしれません。
「渋滞だと車内が蒸し風呂状態になるんでしょ」と言われたことがあるんですが、それはないです。こういった情報は、ブログなどで面白おかしく大げさに書いた記事から来ているようです。
インサイトに替える前、私はSUVに乗っていたので、広い空間の室内温度が下がるのに結構時間がかかっていました。
また、一定の温度を保つのにエアコンをガンガン効かさないといけない状態で、その間、大型のエンジンを稼働させるわけですから、かなり無駄な燃料を使っていた感じです。
それに比べたら、インサイトのエアコンは良く効きますし、大きな車ではないのですぐに室内の温度が下がって、それだけでエコな感じがします。
エアコンが少し苦手な方にとっては、赤信号で停車中くらいはエアコンがオフになってくれた方がちょうどいいという人もいます。
ECONボタンというのは、ボタン一つで車の燃料消費を抑えられるとても便利な機能なのに、それが理解されていないのは残念なことかもしれません。
ホンダ・インサイトのプロモーション動画