ハイブリッド車でリッター30km以上を謳っている車が増えてきましたが、実情は、リッター30kmなんて見たこと無いというのが多くのオーナーさんの意見かもしれません。
車名&実燃費で検索してみると、実燃費はリッター20kmくらいが普通、なんて話も結構出てきます。
私の友人がプリウスに乗っていますが、「確かに燃費はいいけど、カタログやセールスマンが言っていたのとは全然違うよ」とよく愚痴をこぼしています。
ハイブリッドカーの実燃費(特にトヨタ系)は、カタログ値(JC08モード)の7割辺りでうろうろしているように感じます。
ハイブリッドではない普通車の実燃費は、カタログ値の2割減くらいといわれているので、ハイブリッド車の燃費計測は時代にあっていないのかもしれませんね。
日本自動車工業会の「気になる乗用車の燃費~カタログとあなたのクルマの燃費の違いは?」(2013)のでは、燃費に何でこんなに差が出るかということが説明されています。興味のある方はご覧になってみてください。
燃費の計測は、試験室でエアコン等を使わずに走行しているので、電装品の使用、渋滞や天候、道のコンディション、坂道などがまったく考慮されていません。
ドライバーによっても運転技術に違いがありますが、それを除いても実情が考慮されていない点が数多くあるということです。そのため、カタログ値と実燃費がかなり違う結果になるそうです。
JC08モード(ウィキペディア)の解説から一部抜粋:
10・15モード燃費が現実からかけ離れているとの批判を受け、より実際に近づけるために採用となったJC08モード燃費であるが、目的を達したとは言いがたい。例えばトヨタ・プリウスの場合、10・15モード燃費が38.0km/Lであり、JC08モード燃費は32.6km/Lであるのに対し、現実の燃費は20km/L程度である。一般消費者からしたら、未だに現実からかけ離れた数字であるのは変わらない。
ホンダは、以前からこういった計測方法は正確な情報をお客さんに伝えられないため、これに従った燃費をあまり公表したくないといっていたように記憶しています。
実燃費ではそれほど差が無くても、この計測方法だとトヨタ車に非常に有利で、ホンダ車が見劣ってしまうという専門家の話も雑誌で読んだことがあります。
私がインサイトを買うとき、セールスの方は、「確かに燃費はすごくいいんですが、なかなかカタログどおりの数値は出ないことがありますので・・・」と遠慮がちでした。
逆にトヨタディーラーでは、カタログに掲載された燃費の良さをアピールするセールストークがすごかったです。
10.15モードからJC08モードに移行して、それなりに実燃費に近づけようという試みはなされているようですが、これだけエコカーが増えてきた実情を考えると、ハイブリッド車用の燃費測定モード、ECモード(^^;)とかがあった方がいいかもしれません。