新しいHONDAインサイトの案内ハガキが、2018年12月に届きました。ブラックが基調になっていて、車のデザインもかなりカッコよさそうです。
もう製造されないと思っていたインサイトの復活にかなり期待がありましたが、お値段がちょっと高めで、インサイトと名乗るならもう少しお手頃価格にして欲しかったと思います。
最初に価格のことを言ってしまうと、一番グレードの低いLXで326万円~ということで、インサイトという名は引き継いでいても、価格的にもう違う種類の車のようですね。低価格でプリウスを攻めたインサイトはもうありません(;_;)
新しいインサイトのターゲットは、プリウスではなく、カムリなのかなと思えるような価格です。
見た目にハッチバックではなくセダンですし、先代の面影は感じられず、これがインサイトである必要性があったのか、少々疑問はあります。
ホンダのハイブリッドといえばインサイトが始まりであることから、どこかで名前を引き継がせたかったのかもしれませんが、それなら、もう少し安いハイブリッドを造って欲しかった気がします。
グレードにもよりますが、なんだかんだで支払いが400万円前後の車になるなら、別の名称にした方がインパクトがあってカッコよかったかもしれません。
先代のインサイトから年数が経っているので、ハイブリッドという以外に先代を引き継いでいない印象は仕方ない面もあるでしょう。
プリウスに負けたインサイトでは終われないという思いもあるでしょうから、インサイトの名を引っ張り出してきて、これでリベンジを果たせればいいですが、もう同じ土俵での勝負とは言えないですね。
内容を見ると、Honda SENSINGやナビなど標準装備がてんこ盛りで、見方によってはそれほど高くないのかもしれません。
ちょっと笑ってしまったのが、オフィシャルサイトのQ&Aのページにあった下記の質問です。
Q. エアコンはアイドリングストップ時やEV走行時には止まってしまいますか?
A. アイドリングストップしている場合やEV走行時などのエンジンが停止している場合でもエアコンは作動可能です。空調が途切れることなく燃費の向上と快適性を両立しています。※状況により、エンジンが作動する場合があります。
2009年に出たインサイトでは、どこかの車雑誌で「インサイトは真夏にエアコンが効かない」みたいなことを書かれて、それが結構なダメージになりました。これについては、エアコンが効かないインサイトって本当?のページで書いたので、そちらをご覧になってください。
ハイブリッドカーが注目を集めた中で、アンチ・ホンダの辛口コメント(励まし?)の記事だったような気がしますが、そこから始まって、いくらエコカーと言ってもエアコンが効かないのでは乗れたものではない!とおかしな方向に話が大きくなってしまったようです。
ホンダにとっては、十分な情報発信ができなかったという意味で、広報でもプリウスに負けた印象がありました。2018年になっても、それを未だに引きずっているかのような、Q&Aでの取り上げ方に感じました。
ホンダのハイブリッド車、特にインサイトは、未だにエアコンが効かないと思っている人がいるようなので、Q&Aで軽く解説するだけではなく、しっかり情報発信して欲しいです。
少々批判ぽい話になってしまいましたが、インサイトという名を切り離して見れば、セダンの中ではデザインはかっこいいと思います。先代からは雲泥の差がある「2モーターハイブリッドシステム SPORT HYBRID i-MMD」も期待値が高いです。
先代のインサイトのハイブリッドシステムは、少々揶揄されて「なんちゃってハイブリッド」と呼ばれていましたが、新しい i-MMDは、EVモード、ハイブリッドモード(エンジンで発電してモーターを駆動)、そして、エンジンモードというように3つのモードがあります。
なんちゃってハイブリッドでも加速時はモーターアシストが入って、なかなかの加速が得られます。これが、i-MMDでは、バッテリーとエンジンからエネルギーを得てモーターを回すというのですから、加速はかなりいいでしょう。
また、中低速はモーターで走って、高速はエンジン直結で走ります。アコード、ステップワゴン、CR-Vなどにはすでに搭載されて実証済みですから、先代のインサイトのときのように色々と批判されることはないでしょう。
こちらはステップワゴンの動画ですが、SPORT HYBRID i-MMDの解説があります(↓)
せっかく高度なハイブリッドシステムですが、日産のePowerほど話題になっていないように思います。
いつものことながら、ホンダの情報発信不足なのかもしれません、システムが多少複雑で一般消費者には分かりにくい面があるのかもしれませんが、日産のePowerのように分かりやすい宣伝とかやって欲しい気がします。
ホンダ車の人気の柱であるN-BOXで、i-MMDを簡略化したe-Powerのようなシステムを載せたタイプが出たら面白いのになと思います。
SPORT HYBRID i-MMDを詳しく解説した動画です↓
プリウスはデザイン的に奇抜すぎて乗れないという中高年の方にとっては、2018年のインサイトはアピール度が高いかもしれません。
プリウスはディーラーに見に行ったりしましたが、ボディやコックピットが斬新というか、どうにも慣れないです。そういう意味では、普通の車だけど最新のハイブリッドを載せているインサイトは検討しやすい車種ではないでしょうか。
デザインやクラス的に見ると、トヨタのカムリと被る部分があって、価格的にもカムリWS(367万円~)と比べたときに、値段的にはインサイトの方が買いやすいかもしれません。でも、カムリほど売れなかったら、また、プリウスVSインサイトの二の舞になってしまうかもしれません^^;
出す前から厳しいことは分かっているかもしれませんけど、このクラスのセダンはあまり人気がないようですから、また中途半端に製造終了とならないように売れて欲しいです。